海を渡った古伊万里展

秋深まる休日
日本全国コロナウイルス感染も終息にむかい
ちょっと
こころの栄養補給に
山口県立萩美術館で開催されてた
「海を渡った古伊万里
~ウィーン、ローズドルフ城の悲劇~」展に
行ってきました。

海を渡った古伊万里展という
名前にひかれ
きっと日本人、日本の文化に憧れた
西洋のお金持ち方の
コレクションの展示されていて
目の保養になればと
楽しみに行ったのですが・・・・

伊万里焼の歴史からはじまり
並べられた展示品は
歴史が紹介され
美しい陶磁器が並べられ
大きくため息がでるだろうと
呼吸を整えていると。
次にあったのは
欠けたお皿や壺が
現代の技術で修復された姿でした。

展示内容は
ローズドルフ城の悲劇を
伝えたかった内容でした。

かつてはローズドルフ城の城主は
陶磁器の多数のコレクションされ
城内を美しい陶磁器で
彩られてたお城でした。
しかし
いい時代はずっと続くとは限らず
ローズドルフ城も
例外ではなく
第二次世界大戦の戦禍に巻き込まれたのでした。
そんな時代でも
陶磁器のコレクションを
地下に隠していたのですが
攻めてきたソビエト軍の兵士によって
粉々に破壊されたのでした。

粉々に残されていた
陶磁器の変わり果てた姿をみて
どんなに悲しまれたでしょう
粉粉になった大切なコレクションの前で
城主の慟哭されている姿が目に浮かぶようでした。

城主は
一室に破片を集め
平和への願いを込めて
展示をされたそうです。

粉々の破片が展示されてるだけでなく
現代の技術で修復されたものも
展示されてました。
その姿は
パッと見ただけでは修復の痕など
わからないぐらい
完璧な姿でした。
でも、手にすると
パリっと壊れそうで
もの悲しい哀愁を漂わせていました。

また
全ての破片が見つからなかったのでしょうか?
不完全な修復状態で展示され
その痛々しさ、悲惨さに
思わず目を背けてしまいます。

どの展示も悲しい運命を
今に伝えています。

ものあるもの
形あるものは
人間も含めて、必ずその形は
いつかなくなります。
つまり死を迎えるわけです。
どんな死を迎えるにしても
自分の納得する形で迎えることが
しあわせなことなんだよと
悔いなく一生懸命生きてねと
傷ついた展示品が語りかけてくれるような
こころに染み入る展覧会でした。

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