日別アーカイブ: 2011年12月2日

動物由来の細菌感染症の増加~ペットブームの影で~

山口大学連合獣医学研究科 度会 雅久教授による
「動物由来の細菌感染症ー産業医に必要な知識」
の講演を聴いてきた

ペットブームの昨今
それによって増えている
ペットからの経皮感染が問題になってるレプトスピラ症
日本でも感染している人が意外に多いQ熱(ワイル病)
ジフテリアを発症するコリネバクテリウム・ウルセランス感染症
などを
わかりやすいスライドを使って講演された
(*スライドはレプトスピラ菌です)

そして、話の中心は
今年ユッケ事件で注目された腸管出血性大腸菌感染症。
原因菌としてO-157が知られているが
その他にも、O-104など様々なものが知られている。

この菌が怖いのは
10%の人に溶血性尿毒症症候群に移行し
血小板減少や溶血性貧血、
尿量の減少、脳症などの重篤な合併症を引き起こすこと。

画像のように
菌が赤血球(ドーナツ型の円形のもの)を吸着して、病気が発症します

この菌が産生する
Shiga toxin(志賀トキシン)と言われる、
日本人の名前がついてるけど
コレラ菌も同様な毒を産生して
・・・・この怖い毒素が原因で合併症が引き起こされる。
根本治療はまだ確立されていないのも、問題。

このように近年動物由来の感染症がふえているけど
ペットの健康管理の重要性
そして
文明が進み
グルメブームで生を食べることが増えたことの
警鐘・・・・・なのかもしれない

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