若い時は
生きることは何かを得ることだと
思っていた。
更に若い時は
誰よりも先んじて獲得することに
満足する時期があった。
でも次第に年をとってくると
必要以上に欲しがり
欲が増えている自分に驚くようになった。
その増えた欲が
自分の人生を歩きにくくしていることに気がついた。
そこで
老いの時期をしあわせに生きるためには
これからは得る人生ではなく
手放すことが必要になるのだ。
これは子育てにおいても言えること。
成長したこどもをいつか手放さなければならない時は
必ず来るし
来ないといけないと思う。
こどもを手放すことは
その瞬間とても悲しく
何も残らない気がして悲しくなるかもしれません。
でも、そんなことはないのです。
美智子上皇皇后様が
次のような歌を残されています。
「手許の光が消え
二人の子の中に
ほの光るものがさしはじめる」
手放して気づく
朽ちることのない光があることに。