日別アーカイブ: 2022年9月17日
ネット(スマホ)依存症
3年ぶりに全国学会に参加した
小児科外来学会なので
内容も最先端の知見ばかりでなく
日々の診療で気になったことを
みなで考えようという
スタンスの学会なので
どれに参加しようか、迷う演題ばかり。
そんな中で
僕が今回選んだのは
スマホ依存症。
周りのニュースを観ても
人のいのちを粗末にする
事件ばかりがh報道される。
人を殺してみたかったなど
ぞっとするようなコメントが
こどもの口から飛び出す。
どんなことが
あっても人のいのちだけは
殺めてはいけないという
普遍の真実が
いとも簡単に崩されて
いのちを大事にしないといけないというのが
空想の世界なのか。
いや、そんなことはない
明らかに世の中は変わってきた。
ニュースでも
世界中から残忍なニュースがどんどん報道され
日常的には
相手をやっつけるゲームを
こども達が時間を惜しんでやっている。
そんな毎日を過ごしていれば
いのちの大事さという感覚も
麻痺しちゃうきもする。
その要因のひとつに
スマホの影響が大きいのでは?
外来では、待ってる間
おとなもこどももスマホを観ている。
まだ扱えない赤ちゃんには
スマホを見せて
子守をさせている光景は
当たり前の外来風景になっている。
そして
こどもたちは
診察室に
携帯を大切そうに手に握って
入ってくる。
お守りかのように
大切そうに入ってくる。
スマホ依存・・・とても気になるテーマ
依存症は
人は楽しいと
大脳辺縁系からドーパミンがでて
よろこびを感じる。
でもそれが行きすぎると麻薬のように
歯止めがなくなってしまう。
だから
興奮した頭を覚ますように
人間だけが発達している
大脳の前頭前野が発達して
脳のバランスを保っている。
大脳辺縁系と前頭葉のアンバランスが
依存症を引き起こす
前頭野の発達が未熟なこどもは
依存症になることが
医学的に証明された。
ですから
こどものスマホを使う時間は
2時間以内にすると
依存症の率もぐっと減り
学力低下もない。
依存症は
なにもこども達だけの問題ではない。
お父さん、お母さんもネット使用率が高い
家族内の会話が少ない環境が
こどものネット依存症のリスクも高めると
発表された。
現代の生活から
ネットを切り離すことはできない。
ネット社会はこれからも進むだろう。
ネット依存にならないために
使用時間を二時間以内にすることって
とても大事。
これはおとなもこどもも同じである。
是非守っていただきたい。
実は
小児科医会はこの提言を
2000年から提唱して
もしこのことがもっと浸透していたら
状況は変わっていただろうと
発表の先生は苦渋の表情を見せて
発表を終えられた。
僕も、僕たち医者が先頭に立って
こどもや社会を守らないと行けないんだと
決意を新たにした。