お買い物途中のお母さんが、
「腕が抜けました」と駆け込んできました。
おこさんは大泣き、お母さんはオロオロ大あわて。
腕が抜けたと大あわてした経験って
意外と多いかも。
そこで
今日は、腕が抜けた時、肘内障についてです
肘内障は
おこさんの手が急にひっぱたられた後
手を持って振り回した遊びをした後
自分で不自然な体勢で腕をひねった後
肘を体の下にして寝ていた後
など
急に
腕を痛がり、腕をだらんとしたまま動かさない
手のひらが後ろに向いている。
万歳の格好ができない
肩や手首の関節が腫れていない
肩を触っても痛がらない。
このような時は、
肘内障の可能性があります。
肘内障は、実は肘の関節が脱臼したわけではありません。
肘関節の骨と骨をつないでいる靭帯が未発達なため
靭帯から肘骨頭が外れてしまったのです。
肘内障と診断すれば、すぐ整復します
肘を抑えた状態で肘を曲げて
手のひらを何度か左右に回すと
カチッと音がして整復が終了です。
その後は、何事もなかったように
ニコニコして手を大きくあげています。
整復されたらその後は固定の必要も何もありません。
整復は簡単なようですが
ちょっとしたコツがあるので
きちんと小児科医か整形外科の先生から教えてもらってくださいね。
もし
整復したのに、いつまでも痛がり動かさない時
高いところから落ちた後だったり
大きなものにぶつかった後などの時は
鎖骨などの骨折の可能性があるので
整形外科の先生に見てもらいます。
肘内障は
2歳~5歳ぐらいのこどもに多く
7歳以降になることはほとんどありません。
また、一度肘内障を起こすと
何度も繰り返しことがあります。
ですから
こどもの手を引っ張る時は、手首ではなく
手のひらを持つようにしましょう。
腕が抜けた時と思った時
あわてて整形外科に行かなくても
まずはかかりつけの小児科医に
相談してみてくださいね。