抗生剤長期内服の怖さ

山口県小児保健研究会に参加

「抗生物質長期投与により低血糖脳症を来した1例」
という興味深い発表があった。

「患者さんは1歳2か月の女の子
1か月前風邪のため抗生剤、風邪薬を内服していた
しかし入院4日前から発熱。
活気がなくなり、食事もほとんど摂取できなくなってた。
入院当日、10分程度の全身強直する痙攣が続き、
救急車で緊急入院された。

入院時の検査で
低血糖、脳波の異常、頭部MRIの異常
またカルニチンという代謝物質の異常低下
以上より
感染による二次的カルニチン欠乏症による低血糖脳症と診断
カルニチン投与され、
入院6日目より痙攣、意識障害が軽減し、
入院39日目に軽快退院した」
という症例

ちょっと難しい話だけど
予備能力が少ないこどもは
熱が出る時、体力消耗が多く
食べられないことで代謝障害が起きやすい
その代謝障害に拍車をかけるのが
ある種の抗生剤や抗ヒスタミン薬の長期投与。
・・・・・と言うことは知っていたが

抗生剤長期投与による怖さを改めて実感。

薬を飲まないと治らない病気はたくさんある
でも
飲み過ぎは・・・・
時として毒となってしまうこともある

漫然と薬の内服を続けていませんか?

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