「寄り添う」医療とは

医療や介護の現場では
患者さんに「寄り添う」という言葉を
よく聞きます。

寄り添うとは
癒やされる人と癒やす人が
face to faceで見つめ合うばかりでなく
二人で同じ風景を見ることだと思います。

かつて「うまい香具師」は
客と目を合わせないそうです。
客を見ずに「客がみているもの」を見ている
というのです。
一緒に茶碗を見る時に
その茶碗の作者や良さを話しているうちに
その真贋かどうか
ともにこの茶碗を二人で鑑定する関係になるというのです。
その瞬間二人は売り手と買い手という
関係でなく寄り添った関係になっているのです。

このことは
医者と患者さんの関係でも言えることだと思います。
患者さんを診るのでなく
患者さんと一緒に病気を診るのです。

「この病気を治すには
しっかり治療が必要です。
根気と頑張りも必要ですから
ともに手を取り合って頑張って治しましょう」
という言葉が自然に口にでることがあります。
この瞬間
患者さんと僕との間に
温かい空気を感じることがあります。

その後、患者さんもつらい時期を乗り越えて
くれるので
ともに喜びの時間を共有することになります。

僕が医者をして
患者さんに寄り添えたということを
かみしめることができたしあわせな時間です。

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