1歳7ヶ月の女の子受診されました。話を聞くと・・・
夜突然38.4℃の発熱、顔色も悪く呼びかけてもボーッとしていた(1分程度)ので、救急車呼び救急病院へ搬送。当直医(内科医)の診察を受け、熱性けいれんの可能性もあるので、痙攣止めを処方され帰宅した。
このような時、救急車を呼ぶかどうかとても悩みます。
呼んでいいと思いますか?
正解は、呼んでもいいです。
ただ、以下の点を理解してくださいね。
人はウイルスや細菌に感染して体温を上げる時、筋肉をブルブルと小刻みに震わせて熱を産生します。そして産生した熱を逃がさないように、皮膚の血管を収縮させるので血行が悪くなって、手足が冷たくなったり、顔色が悪くなったりします。
これが熱が高くなる時に、体で起こっていることです。今回のケースもこれに当てはまると思われます。ですから、けいれんではないと考えられます。
ただ、実際のご家庭では、けいれんなのか熱が出る時の体の変化なのかを判断するのは困難です。不安も強くなり救急車を呼ぶこともやもえません。
次の点だけを呼ぶ前に心に留めておいてください。
①まずは、落ち着いてください。
②時間を見てください
(熱性けいれんは10分程度で止まります。実際は長く感じますが)
③叩いたり揺すったりせず、衣服を緩めて楽な姿勢にしてあげて、
お子さんから離れず、状態を次のポイントでチェックして見てください。
息はしてますか?顔色はどうですか?手足は突っ張ってますか?動かしてま
すか?目つきはどうですか?左右差はありますか?
④以上を把握して、けいれんだと思われたら、救急車を呼んでも構いません。
でも、決して到着までお子さんのそばから離れないで下さいね。
けいれん?と思った時は、たとえ医療者でもあわててしまいます。
まずは、「落ち着いて、落ち着いて」自分に言いきかせて行動しましょう。
そして、熱性けいれんを起こした場合、次回熱が出た時、痙攣した時などの対応をどうするのか、かかりつけのお医者さんと十分に相談しておくと、いざという時に、あわてずすみますよ。
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