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日別アーカイブ: 2025年10月20日
インフルエンザワクチン
10月になって、だんだん寒くなってくると
インフルエンザワクチンを受けたほうがいいのでしょうか?
と質問されることが多くなります。
”インフルエンザ”という病気は
社会全体を巻き込むような病気になっています。
社会全体が過敏に反応する病名です。
ですから、あわてないでいただきたいと思います。
インフルエンザであわてないために
今回は”インフルエンザワクチン”についてです。
体にインフルエンザウイルスが入ってくると
身体の中ではウイルスを排除するために抗体が作られます。
抗体ができると
次にインフルエンザウイルスが体内に入って来ても
抗体がウイルスを排除してくれるので
インフルエンザが発症しません。
この免疫機能を利用して
人為的に抗体を作って病気を予防していくのが
ワクチンの原理です。
インフルエンザワクチンの効果は、
年齢によっても異なりますが
A型に対する効果は 8割前後、
B型に対する効果は 6割程度と言われています。
今まで
B型に対する効果が弱かったので、
今回からB型のウイルスも1種類から2種類にしています。
今年は、B型に対しても、効果大です。
ただ
インフルエンザワクチンをしても
インフルエンザにかからないわけではないのですが
一人でも多くの方に接種していただきたい
と思っています
インフルエンザワクチンの目的は
入院や死亡など重篤な状態になることを防ぐ
特に高齢者やこども、基礎疾患を持っている人などの
重篤になりやすい人を守るのが目的の一つです。
インフルエンザが広がるのを防がないといけません。
そのために
多くの人にワクチン接種を実施して
周囲の人に感染を広げることを抑えることも重要です。
一つの集団の8割以上の方が
予防接種をすることで
その地域の病気の蔓延を防ぐことができると
言われています。
また
一人一人に対しての予防効果は
インフルエンザワクチンを接種することで
完全ではないにしても
インフルエンザが発症しにくくなる
肺炎、脳炎、心筋炎などの重篤な合併症になる
リスクも1/3程度になる
そして
何といっても、インフルエンザワクチンをしたことで
安心感を得ることもできます。
接種しようかどうしようか
迷った時は、
不安にならないためにも、あわてないためにも
ワクチン接種をお勧めします。
そして
一人でも多くの方に接種していただきたい理由が
もう一つあります
今、アメリカでは
1994年まで日本で行われていた
学童期集団接種方式が見直されています。
実は高齢者における
インフルエンザワクチンの予防効果はどれくらいあるのか
まだはっきりした結果はでていません。
ただ
日本では
学童期集団接種が行われていた1978~1994までの
人口10万人あたりのインフルエンザによる死亡者は 6.8人
学童期集団接種が中止された1995年以降の死亡者は 14.5人
と集団接種中止後
明らかに高齢者や乳児の死亡例が増え
また
脳炎、心筋症などの重篤な合併症も増加しています。
学童期集団接種をしていたことで
学級閉鎖、欠席率の抑制して学童の健康を守っていた
とも考えられます。
学童期集団接種が見直されつつありますが
現在は、予防接種の性質上集団接種を行うことは
難しいと思います。
ですから
インフルエンザワクチンを一人でも多くの方がすることで
自分の身を守るだけでなく
自分の周りの人々の
命を守ることができる
立派な社会貢献、人助けになる尊い行為だと思っています。
インフルエンザは
怖い面もある病気です。
薬があっても予防が大切だと思います。
予防効果を高めるためにも
一人でも多くの方が接種されることが大事です。
予防接種をしようか迷われたら
接種をお勧めします。
カテゴリー: 真実の医療
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